人間関係の悩みを解決するヒント、バウンダリーの概念

こんにちは!モチベーションアップセミナー講師、楽笑マンこと伊達将人です☆
学校や職場において、大なり小なり人間関係に悩んだことがある人は多いのではないでしょうか。
大きなトラブルを起こしていなくても、「気を遣い過ぎて疲れる…」「人の意見に流されてしまう…」など、自分だけにしか分からない悩みを抱えている人もいるでしょう。
そこで今回は、人間関係の悩みを解決するヒントとなるバウンダリーの概念について解説します!
良好な人間関係を保つのに役立つバウンダリー
バウンダリーとは、「自分と他者を区別する意識的な境界線」のこと。東京成徳大学准教授で心理学研究者の菊池春樹氏らによって提唱された心理学の概念です。
人間関係においては、「自分はどの範囲まで責任を負うべきか」という認識のことです。
バウンダリーがはっきりしていれば、他者は自分の境界線を越えて脅かしてこないので、自分自身を守ることができます。つまり、周囲と適切な距離感を保つことができるので、心が疲れないんですね。
バウンダリーはいわば、目には見えない透明なバリアというワケです。
逆にバウンダリーが曖昧だと、自分に無関係な物事にまで責任を負うので、他者に振り回されやすくなってしまいます。
ある意味で使命感が強いともいえますが、「なんで私ばかりが…」と不満に思いながらも断り切れず、アレもコレも仕事を引き受け手一杯になってしまう人は、バウンダリーが曖昧になっているといえます;
明日から実践できるバウンダリー活用の手引き
バウンダリーについてお分かりいただけましたでしょうか。
「自分のバウンダリーが曖昧になっているかも…」「バウンダリーがはっきりしていないから、人の要求に応えようとしているかも…」と気付いた人は、以下3つの方法を実践しててみてください!
自分なりのバウンダリー・オーバーラインを知る!
まず、自分なりのバウンダリーのオーバーラインを知りましょう。どんな物事が自分のバウンダリーを犯すか、知ることが大切です。
例えば、頼まれた仕事を引き受けるときの心の状態をよく観察してみてください。
「引き受けないと、嫌われそう」
「引き受けたら、自分の仕事量が増えてしまう」
このような気持ちが生まれると、その事柄はあなたにとってバウンダリー・オーバーになります。
純粋な親切心で「喜ばせてあげたい」「力になりたい」という気持ちでない限り、引き受けるべきではありません;
3つの価値観を捨てる!
バウンダリーが曖昧な人ほど、「嫌われそう」と思い込むなど、相手の気持ちを深読みし過ぎて、振り回される傾向にあります。
ですから、以下3つの価値観を捨てて物事を考えてみましょう。
親や周囲の大人たちに刷り込まれた価値観
偏差値の高い学校に行って良い学歴を残す、大企業に就職して安定した生活を送るなど、親や周囲の大人たちによって刷り込まれた価値観です。この価値観を信じすぎると、他者と自分を比べて優劣をつけてしまいます。
育った土地の価値観
日本は義理人情の国、地元は上下関係が厳しいなど、土地柄や慣習も、ときに人の考え方を一辺倒にしてしまいます。
世の中で常識といわれる価値観
実力主義社会だから失敗は許されない、資本主義社会で成功者といわれるのは稼ぐ人など、世の中の価値観に囚われると、自分の中に差別の基準線を作ってしまいます。
この3つの価値観を捨てることで、「自分は自分、他人は他人」と割り切れるようになり、適度な距離感を保つことができるのです。
3つのステップで上手に断る!
バウンダリーが曖昧な人に共通しているのが、上手に断れず引き受けてしまうことです。
それは前にも述べたように、「嫌われるかも…」という心理が働いているから。それなら、角が立たないように上手に断れば良いワケです。
上手な断り方には、順序があります。
①感謝の気持ちを伝える
②断る理由を伝える
③謝罪する
④次の機会はぜひ、という気持ちを伝える
例えば、飲み会の誘いを断る場合。
「お誘いいただきありがとうございます。しかし今日は私用があるので、行けそうにありません。申し訳ありません。次の機会はぜひ参加させていただきます」
これならお互い、わだかまりが残りませんよね。
まとめ
人間関係で悩みやすい人は、バウンダリーが曖昧になっているかもしれません。
自分のバウンダリーを侵害するのは何か知れば、物事を上手に取捨選択できるようになり人間関係も楽になるでしょう。
今回紹介した方法で自分のバウンダリーをはっきりさせ、人との向き合い方を見直してみてくださいね。