フレームワークで目標達成の道筋を見つける!

こんにちは!モチベーションアップセミナー講師、楽笑マンこと伊達将人です☆
企業において人材育成は、経営目標や事業展開において欠かせない要素です。
しかし、人材育成の担当者不足や時間不足、システムの不備などで効果的な施策ができないという企業は少なくありません。また、人材育成は中長期的な視点で行わなければならないため、準備にも時間がかかるのです。
そこで有効な方法が、人材育成の成功事例をモデル化したフレームワークです。
そもそも人材育成って?
人材育成とは簡単にいうと、会社に貢献する人材を育てることです。
よくきく言葉に人材教育がありますが、人材教育は知識や技術を教えること。人材育成とは目的が異なっています。
人材育成の主な目的は以下の3つ。
①経営目標の達成
②社員のモチベーションアップ
③共通意識を持ち組織の活性化
しかしながら・・・
・人材育成ができるほどの経験のある社員がいない
・明確な基準がなく研修の手順が曖昧になる
・システムが整っておらず何から始めれば良いのか分からない
このような理由から、人材育成の必要性を感じつつなかなか施策できない企業が多いんです。
なぜ人材育成にフレームワークが有効なの?
フレームワークとは、問題解決において共通して利用できる「枠組み」のこと。課題の抽出や判断が必要なビジネスシーンでよく用いらられます。
人材育成におけるフレームワークとは、会社に貢献する人材に育てるために必要な思考を分析、整理し、人材育成の筋道を立てるための実践的な手法です。
人材育成にフレームワークを導入することで、人材育成の施策が確立すると共に、施策の作業が継続的かつ楽になるんですよ。
よく用いられるフレームワーク3選
ここからは、人材育成によく用いられるポピュラーなフレームワークを3つ紹介します。どれも難しくありません。社員すべてが取り組みやすいフレームワークです。
SMARTの法則
目標設定手法の1つで、多くの企業で採用されているフレームワークです。目標達成に必要な以下5つの因子の頭文字から成ります。
・Specific(具体的・分かりやすい)
・Measurable(計測可能・数字化されている)
・Achievable(同意できる・達成可能な)
・Relevant(関連性)
・Time-bound(明確な期限)
SMARTの法則では、社員のレベルに合わせた具体的な目標を設定し、期限までに達成したら、また新たな目標を設定します。これを繰り返すことで、目標の設定レベルを少しずつアップさせながら人材育成ができます。
70:20:10フレームワーク
70:20:10の法則は米国のミロンガー社が提唱したフレームワークです。ミロンガー社が、「リーダーシップの発揮のためにはどのようなことが役に立ったのか」という質問を経営者を調査したところ、以下の割合の結果が出ました。
・仕事の経験…70%
・他者からの薫陶(人を介しての学び)…20%
・研修…10%
この結果から分かることは、リーダーの成長に必要な実務経験であり、研修で大きく育つことはないということです。
70:20:10の法則は、OJT(職場内訓練)を行う会社で有効なフレームワークです。
カッツ理論
カッツ理論は、米国の経済学者ロバート・カッツ氏が提唱した理論です。カッツ氏はビジネスマンに必要なスキルは3種類あると説き、社員の階層に応じてどのスキルを強化すべきかを明確にしています。
ビジネスマンに必要なスキル
・テクニカルスキル(業務遂行能力)
・ヒューマンスキル(対人関係能力・人間理解能力)
・コンセプチュアルスキル(概念化能力)
社員の階層
・ロワーマネジメント(リーダーなど下級管理職)
・ミドルマネジメント(課長や部長など中間管理職)
・トップマネジメント(社長や役員など経営職層)
カッツ理論では、それぞれの階層において身につけるべき能力が示されています。そのため、トップダウン型組織で効果が出やすいフレームワークです。
人材育成の目的がフレームワークにならないよう注意しよう!
フレームワークにはさまざまなメリットがありますが、注意したいのでは、フレームワークに頼り過ぎず、短期間で社員の急成長を期待しないことです。
フレームワークは、あくまで経営目標達成のための補助的ツールに過ぎません。フレームワークを行ったからといって、すぐに会社の業績が好転するワケではないことに留意しましょう。
また人材育成と一言でいっても、部門や業務によっても異なります。営業職と事務職では求められる能力が異なりますから、人材育成の方針も当然異なるワケです。
フレームワークは、それぞれの人材育成の大筋を組み立てるワークです。人材育成の設計でお困りの人事の方は、ぜひ取り入れてみてくださいね。